デンマーク学会発表とドイツ・イタリア旅行
10月10日 金曜日 5日目・コペンハーゲンから列車を乗り継ぎフランクフルトへ
デンマークを脱出するこの日は6時半に起床.流石に同じ朝食4日連続は飽きてきます.


列車の出発時間まで少しあるので,これでコペンハーゲンも最後と思い,チボリ公園,市庁舎,ストロイエを朝から散歩してきました.10月ですが,少し肌寒いくらいの気温です.
10時半にホテルをチェックアウトし,コペンハーゲン中央駅へ向かいました.


これが今回の旅行で使用する列車の切符です.「デンマーク・ジャーマンパス」.事前に日本で買っておきました.このチケットでデンマークとドイツの鉄道が5日間乗り放題です.値段は168ユーロ.初日に使用するときに駅員にスタンプを押してもらい,あとは自分の使いたい日にボールペンで勝手に日付を書いていく仕組みになっています.

デンマーク・ドイツ国鉄  ユーロシティ36号  コペンハーゲン中央駅11:42→ハンブルク中央駅16:16


コペンハーゲンから特急列車に乗り,ドイツのハンブルクまで向かいます.乗車時間は4時間半,距離にして約350kmです.本当は7時42分発の列車に乗りたかったのですが,学会の参加した教授たちのUターンラッシュで満席らしく,11時台の列車まで空いていませんでした.この列車も車内は満席に近いくらいでした.


満席になった4両編成の特急列車は,時間どおりにコペンハーゲンを出発しました.出発してから15分ほど走るだけで,景色はもう北海道状態.延々と畑ばかりが続き,ちょっとした民家があるくらいです.このような景色の中,150km/h程で走って行きました.


昼食は,列車に乗る前に売店で買っておいたパンを食べることに.パンと水だけで約900円.最後までデンマークの料理は高かったです.
座席はボックスシートになっているので,4人で乗るとちょうど1つのボックスを確保することができます.そしてテーブル付き.


コペンハーゲンから1時間少し走ると,何やら長い鉄橋を渡りました.地図で確認してみると,海のようです.ただ,海を渡ってもまだデンマーク.ローラン島に入りました.
13時30分,デンマーク最後の駅のRodby駅に到着.この列車,ここからが凄いんです.次の駅はドイツになるんですが,デンマークとドイツの間には海があるので,ここからフェリーに乗り換えです.いや,乗り換えなくても,列車がそのままフェリーの駐車場の中に入っていきます.特急列車はロービュ駅を出発したあと,ゆっくりとした速度で,フェリーの内部へ.フェリーの中にも線路が敷いてあるみたいです.


列車がフェリーの中に入り停まると,車内の乗客は一旦下車しなければなりません.列車のすぐ横に車がいっぱい停まってます.なんとも珍しい光景.フェリーは1時間ほど乗るので,デッキまで上がってみました.


デッキに上がりしばらくすると,もう船は動き始めました.フェリーの中には列車の乗客だけでなく,一般の乗客もいるので結構な混雑でした.ドイツのプットガルテン港まではちょうど1時間の船旅です.外国でフェリーに乗るのは初めてなので,かなり楽しみにしていました.
フェリーの乗船客にはもちろん,私たち以外に日本人はいません.こんなところで日本人がいるのは珍しいのか,ドイツ人の大学生たちに「コンニチハ」とか喋りかけられました.(笑)


ちなみに船内にはレストランや,土産物屋などがあり,人でごった返していました.列車は4両編成で満席だったし,明らかにフェリーに人が乗りすぎです.そうこうしているうちにドイツが近づいてきたようで,列車の乗客は列車内に戻ってください的なアナウンスがドイツ語と英語でありました.


車内に戻り,しばらくするとプットガルテン港に到着したのか,列車が動き始めました.すると,ドイツの国旗やデンマーク,スウェーデンなどの国旗も掲げられていました.いよいよドイツに上陸です.ここから終点のハンブルクまでは残り1時間半ほど.


ドイツに入っても景色は畑ばかり.変ったことといえば,風力発電の風車がそこらましに建っていました.日本ではあまり普及していませんが,こちらでは結構主要な電力供給源です.って言うのを学校で習いました.(笑)


列車は定刻通り,ハンブルク中央駅に到着しました.列車を降りてみると,かなり人が多い.ハンブルクと比べると,コペンハーゲンが田舎のように感じてきます.この駅で,とりあえずクローネを全てユーロに両替しました.
今回,ハンブルクは素通りしようと思い,次のフランクフルト行きのICEを早速予約しようと窓口へ向かいました.しかし,希望の17時半のICEがなんと満席で売り切れ….しかもその次の列車も満席….なんとか確保できたのが,20時過ぎのフランクフルト行きです.ここまで予定が狂うとは思いませんでしたが,なんとかその日のうちにフランクフルトまで行けて助かりました.


次の列車まで4時間と,思わぬ足止めをくらわされたので,駅前をブラブラして夕食でも取ることにしました.写真はハンブルク中央駅の駅舎です.


ハンブルク駅から北に500mほど歩くと,アルスター湖という湖があります.そして,湖の外周は遊歩道があり,ランニングや犬の散歩をしている人たちがたくさんいました.この日は金曜なのですが,仕事はどうしているのか気になります….日本人はやはり働きすぎなのでしょうか.ハンブルクは市庁舎や港などが見どころらしいのですが,中央駅から少し遠く,時間もないので夕食にすることにしました.


ドイツで初めての食事は,もちろんドイツ料理を食べなければなりません.中央駅前にあったドイツ料理屋さんに入ってみました.メニューはドイツ語であまりよくわかりませんでしたが,妥当そうな値段の料理を頼んでみました.


すると,ニシンのマスタード添えとジャガイモとサラダが出てきました.デンマークと比べると旨すぎです.そして値段も12ユーロ.日本に比べるとかなり高いかもしれませんが,今までデンマークにいたので,それに比べると破格の安さです.ドイツに来てから1件目のレストランはあたりでした.
そのあと,駅前にヨドバシカメラ的な家電量販店があったので,そこで列車の時間まで暇をつぶしました.電気屋は日本と同じような感じで結構面白いです.やはり日本のテレビゲームは,ここヨーロッパでも人気のようです.

ドイツ国鉄  ICE887号  ハンブルク中央駅20:01→フランクフルト中央駅23:56


いよいよこの旅行のメインのひとつICEに乗車です.ハンブルクからフランクフルトまでは約4時間.金曜の夜なのか,この列車も乗客でいっぱいでした.席が取れただけでも良かったのかもしれません.ヨーロッパでは自由席車両と指定席車両の区別はなく,座席の上に小さい表示板があり,指定席なら指定区間が表示されていて,何も表示されていなければ自由席となっています.だから,自由席がどれくらいの数があるのかわからないので,ヨーロッパでは指定券を購入していたほうが無難です.
ハンブルクを出発するときには5分ほど遅れていましたが,途中のハノーファー駅には時間どおりに到着.夜なので車窓からの景色が何も見えませんでしたが,200〜250km/hで走行しているようでした.


この列車にはカフェテリアが付いているようなので,せっかくなので行ってみました.コーヒーや紅茶など飲み物を販売しています.値段はどれも3ユーロほど.400円ほどしますが,こんなもんでしょう.


ハンブルクから列車に乗ること4時間,ようやくフランクフルトまでやってきました.時間はすでに24時をまわりました.この日の移動距離は約870km.今回の旅行で一番の大移動でした.
もうみんな疲れ切ったので,すぐにホテルへ.駅からすぐのホテルを予約していたのですが,地図を頼りに行ってみると,なにやら風俗街の中にあるホテルでした.どおりで駅近くなのに安い訳です.風俗街の雰囲気はどこも同じようで,客引きの怖そうなおっさんがいっぱい立っていて,治安が悪そうでかなり怖かったです.ホテルを見つけ,すぐにホテルに入ると,受付の人は結構やさしい人だったので安心しました.
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