北京から香港へ〜中国縦断京九鉄道の旅〜 |
2月8日 日曜日 4日目・北京から京九鉄道に乗車 |
北京を出発する4日目は8時前に起床.前日にコンビニで買っておいたパンを食べて,9時にゲストハウスを出発. 北京地下鉄 2号線 車公荘→復興門 北京地下鉄 1号線 復興門→軍事博物館 初日に下見にも行った北京西駅へ行くために,地下鉄を乗り継いで軍事博物館駅へ.スーツケースの荷物もあるので,のんびり歩いて30分ほどで北京西駅に到着しました. とりあえず駅前のスーパーに入り,お菓子,カップめん,ジュースを買い込みました. 駅の2階にある電光掲示板を見ると,これから乗る列車は待合室2で待てばよいが,どうもここにはイミグレーションが無さそうです.心配になったので,インフォメーションで聞いていると,国際列車の出発は1階のようでした. 1階に下りると出国審査場を見つけました.国際列車に乗る場合は,ここで出国審査を受けなければいけません.中国出国のスタンプを押してもらい,審査場を抜けました. 中国国鉄京九線 T97次 北京西12:00→香港・九龍9日12:56 審査場を出ると,目の前に列車が止まっていました.これが今回香港まで25時間も乗車する特急列車です.日本最長のトワイライトEXPの乗車時間をはるかに超えてます. しかも車両数がとんでもなく長い.数えてみると,先頭の機関車を含めて21両編成です.ただ,客車20両編成のうち,終点の香港まで行くのが先頭の9両の国際線で,後ろの11両は広州東で終点の国内線です.イミグレーションは済ませているため,後方の車両へは出入りができないようになっていました. この香港と北京を結ぶ京九鉄道には3クラスあり,高級軟臥,軟臥,硬臥があります.今回乗車するのは軟臥.本当は高級軟臥に乗りたかったのですが,満室で予約がとれませんでした. これが軟臥の部屋です.2段ベッドが向い合せに並んだ4人用の個室になっています.のぞみ22号のベッドは下段.同室には他にどんな乗客が来るんだろうと若干楽しみにしていましたが,出発時間まで誰も来ませんでした. 次は終点の香港まで降りることができないので,完全に部屋を1人で使えることになりました.同じ車両のほかの部屋には,白人の人たちも数人乗っていました. 列車は北京西駅を正午ちょうどに出発.これから香港までの2600km,25時間の長旅の始まりです. 北京西駅を出発し,列車は徐々にスピードを上げていきます.出発してから15分ほど経つと,部屋の扉をノックされました.女性乗務員による検札です. ちなみにこれが,部屋を上から見下ろした写真です.一人なので,部屋の中で好きなことができます.(笑) これが部屋の奥から扉に向かって撮った写真.テレビも付いているんですが,英語ならまだしも,中国語なので全く分かりません... そして各車両には,給湯器も付いています.中国の列車にしてはなかなかの設備です. そして,車掌による切符拝見が終わったあとは,昼食にすることにしました.上の写真の給湯器を使って… カップラーメンです.列車に給湯器が付いていると北京の宿のオーナーが言っていたので,スーパーでカップめんを買っておきました.中国のカップめんには中にフォークも付いているのでかなり便利です.味も中国にしてはなかなか美味しかったです. 北京を出発してから1時間ほど経つと,すでに風景は田舎のような景色に変わっていました.小さな工場や,村,畑が続く景色で,道にはいまだに三輪のトラックが走っていました. 早くもやることがなくなってしまったので,車内をうろうろとしてみました. これが私が乗車している車両の通路です.軟臥クラスの車両には1両に10部屋ほどがあります. そして,ここは硬臥クラスの車両.見ての通り,上の写真と全然違います.開放型の3段寝台です.日本で言うとB寝台と同じです.このクラスは7割ほどのお客さんがいました.皆,やることがないのか昼間から寝ています. 各車両の出入り口付近に長距離列車の時刻表が掲げられていました.この列車は北京を出発すると,次の停車駅は鄭州駅です.6時間半の間,停まりません. あまりにも暇なので,部屋に戻って日本から持ってきた文庫本を読んでいました. 北京を出てから,6時間半で鄭州駅に到着しました.本当に途中で停まることなく,走り続けていました.運転士は2人くらい乗務していたのでしょうか….ちなみに駅に停車しましたが,乗り降りすることができるのは,後方車両の広州東行きの国内線の列車のみで,香港まで行くこの国際列車からは乗り降りをすることができず,扉は開きません.25時間,缶詰め状態です. 5分ほど停まっていると,再び動き始めました.次は5時間停まりません.日本では考えられないので,かなり面白いです. さて,18時も回り夕食の時間なので,ご飯にしました. 夕食はもちろん中国の食堂車体験です!食堂車には,8つのテーブルが並んでいましたが,ご飯時なのに4〜5人しかお客さんがいませんでした. メニューを見せてもらうと,数多くの種類がありました.一番美味しそうなものをチョイスしたのですが,今はそれは作れないと言われました.なんだそれ….仕方なく,魚,肉とか書いているものを選んでみました.料金は38元.中国にしては高いです.やはり食堂車はどこの国でも高いですね. 10分ほど経つと,料理が出てきました.しかし,何の肉か分らないものが出てきました….メニューには魚肉・・・と書いていたので,たぶん鯨の肉かと思われます.食べてみると,油がギトギトでとんでもなく不味い…. そして,野菜は何かの茎です….これも吐きそうな味がしました….スープの味はまだましだったので,スープと白ご飯だけ完食して,メインの料理は半分残して出てきました. ここまで不味い料理を食べたのも久しぶりです. 中国の食堂車は使わない方がいいです.皆,カップラーメンを大量に持ち込む理由が分かった気がします. その後,部屋に戻り再び文庫本を読んで過ごしました.日が沈み真っ暗なので,景色は何も見えません. やることがないので,22時には寝ました. ちなみに…シャワーなんてものはありません.1日くらい諦めてください. |
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